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Guild Vol.01 大和精工 / Saitama

日本の三脚史の背景に。大和精工のものづくり

Guild|2020.08.05 up

muracoの製品は自社で作られるものだけではありません。アウトドア分野に限らず優れた製品を生み出す、確かな技術を持った工場・技術者と共に商品開発を行っています。”Guild”では、そういったものづくりにおけるパートナーにスポットを当てていきます。
Guild Vol.01は、muracoの立ち上げ当初からパートナーとして共に商品開発を行ってきた「大和精工(だいわせいこう)」をご紹介します。光学アクセサリーメーカーや、大手三脚メーカーを影で支える協力工場です。大和精工の60年の歩み、そしてこれからのものづくりとは。

Text : 森玲音
Photography : 村上卓也

小宮一晃 / (有)大和精工 代表取締役

60年に渡り光学アクセサリーやカメラ用三脚を製造してきた大和精工の2代目社長。機構設計や金属の加工に関する卓越した知識で、muracoのパートナーとして共に商品開発を行う。

大和精工の歴史

会社の歴史について教えていただけますか?

小宮 1957年に父が若くして池袋の自宅で創業し、1959年に会社を設立しました。当時は小さなカメラメーカーがたくさんあったので、カメラの部品加工の下請け工場としてスタートしました。

大和精工 代表取締役の小宮一晃さん


小宮

その後、業務拡大のため練馬に工場を移転し、カメラ部品だけではなく三脚の製造の下請けも始めました。実は当時「ダイワ製作所」という三脚メーカーが偶然ご近所にあり、「DAIWA」というブランドの三脚も下請けとして製造を始めました。
(※「大和精工」と「ダイワ製作所」は異なる会社です。
「DAIWA」ブランドは現在はSLIKに統合されています。)

80年代のDAIWAのカタログ。大和精工が下請けとして製造を請け負っていた

小宮順調に規模を拡大し、1969年に埼玉県朝霞市に樹脂成型の工場を新設しました。更に1973年には朝霞市内の別の敷地に移転し、本社と朝霞工場を統合して現在に至ります。

切削による部品加工

 

樹脂のインジェクション成型の金型。金属加工だけでなく樹脂成型の設備も持っている

あえて下請けとしてやっていくという判断

– 大和精工は部品加工だけではなく完成品の三脚もつくれますが、三脚メーカーとしてオリジナルの製品を売っていくという考えはなかったのでしょうか?

小宮 そういった考えもありました。しかし、あえて表舞台には出ず下請けとしてやっていくことで、多くの三脚メーカーから受注することができると考えました。そのおかげで、日本にあるほとんどの三脚メーカーと取引できました。下請けといっても部品加工だけではなく、完成品の組立まで請け負うことで、設計・加工のノウハウが蓄積し、金属加工にとどまらない多様な協力工場も増えていきました。完成品までつくれる下請け工場というのは、今ではとても稀な存在だと思います。

部品加工だけでなく、完成品の組立・梱包・出荷まで社内で行なっている

 

デジタルカメラの普及。そしてスマホ時代へ

カメラのデジタル化が進むことで、三脚業界にはどのような影響がありましたか?

小宮 デジタル化が進むにつれて、カメラ用品業界はかなり厳しくなるという想定でした。デジカメは簡単に補正をできるので、三脚なども必要なくなるだろうと考えていました。しかしデジカメが普及し始めた直後は、むしろ三脚の売上は伸びました。そこまで技術を要さず写真が撮れるようになり、たくさんの人に写真の楽しさが伝わった。さらに三脚があるともっといい写真が撮れる、ということで伸びたんだと思います。とはいえ少しずつカメラ用品の需要は減っていき、スマートフォンの普及により急速にカメラ市場の縮小が進みました。昔は数多くあった三脚メーカーも、今では数えるほどしか残っていません。

例えば自撮り棒や、屋内でのYouTube撮影用の機材、ビデオミーティング用の機材などの新しい需要はあるのでしょうか?

小宮 需要は増えていると思います。ただし、そういった製品は中国メーカーが安く素早くつくってしまいます。かつて日本の三脚メーカーが生産拠点を中国に移していき、中国メーカーはコピーして成長していきました。そういったメーカーが、デジタル時代の新しい商品を自分たちで安く素早く販売するようになってきています。残念ながら日本のメーカーはいろいろな面で厳しい状況に置かれているのが現状ですね。

muracoとの出会い、そして新しい業界への挑戦
大和精工にはmuracoの第1号製品である“NORTHPOLE”シリーズ、そして”AFRICAN EAGLE TRIPOD”の設計・製造をサポートしていただいてます。muracoとはどういった経緯で出会ったのでしょうか?

小宮 材料商社の紹介です。代表の村上さんの熱意に共感し、協力させていただこうと思いました。最初に”NORTHPOLE”シリーズを製造してから、リピートの注文をもらうまでが早くて驚きましたね。正直リピートには期待していなかったんですが。もともとブランドとしてやっていたならまだしも、販路が全くない状態からスタートして短期間でここまで成長したのはすごいと思います。

“NORTHPOLE EXTENSION” パイプの加工、ジョイント部や伸縮機能には大和精工の知見が反映されている

大和精工の強みである、脚の折りたたみ・連結・伸縮・固定といった機構設計や、金属の切削加工・アルミパイプの加工の技術などは、アウトドア製品を作る上では非常に助けになっています。muracoで担当したThe North Face の”STARP”のタープポールも、大和精工のサポートがあってこそ完成させることができました。

小宮 そういった強みを自分たちで認識できたのも、muracoの村上さんと知り合えたことが大きいですね。三脚業界では当たり前の技術が、他業界から見れば強みであることが再認識できました。

The North Face の”STARP”専用タープポール。大和精工の協力のもとmuracoが設計・製造を担当した。”Geodome®︎4″と”STARP”のアイデンテティーである五角形のパイプが特徴

muraco以外にも異業種からの受注はありますか?

小宮 はい。今ではカメラ用三脚以外の異業種が半分以上を占めています。例えば、測定機器や医療機器用の伸縮ポールなどをつくっています。自由に動かせる伸縮ポールや棒を開発するにあたり、カメラ用三脚メーカーならつくれるだろう、ということで依頼がきています。

三脚の経験を活かした譜面台の開発

小宮 新たな分野への試みとして、オリジナル製品の「Alefas」という譜面台の製造も始めています。光学アクセサリー及び三脚メーカーとしての60年間の技術をフルに活用した、少ないアクションでスムーズに設営できる譜面台です。脚の伸縮はつまみやレバーなしで捻るだけでできるので、手軽に設営できます。とてもいい譜面台ができたと自負していますので、ぜひAlefasオフィシャルサイトをご覧ください。

Alefasの譜面台。グリップを握り45°回すだけで固定/伸縮の切り替えが可能。三脚部は傘のように上下させるだけで開閉可能。

 

ものづくりのこだわり
大和精工のものづくりのこだわりを教えてください。

小宮 改良・改善を常に心がけています。完成した製品に対するユーザーの声や加工現場の問題点などを常に改善し、より良い製品開発に役立てています。そして、必ずしも大和精工という名前を前面に出していく必要はないと思っています。取引先やそのお客さんが喜んでくれるのが何より大事。名前が出ずとも、うちの仕事が確かに役立っていればいいです。三脚メーカーやmuracoなどのブランドを影で支えていける存在でありたいですね。

日本の三脚史の背景に。大和精工のものづくり
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